診断方法
A.主要な症状および所見
- 肝病理所見に小葉間胆管の減少がある。
- ①胆汁うっ滞
②心血管系の異常(末梢性肺動脈狭窄が最も特徴的な所見である)
③骨格の異常(蝶形椎体が特徴的所見である)
④眼球の異常(後部胎生環が特徴的所見である)
⑤特徴的な顔貌
B.その他の症候
腎臓、脳血管、膵臓などにアラジール症候群に特徴的異常をみる場合も本症の診断に重要な所見である。
C.参考事項
- 常染色体優性遺伝形式の家族歴
- 遺伝子解析
血族内にアラジール症候群と診断された者がおり、その遺伝形式が常染色体優性遺伝に矛盾しない。
JAG1またはNOTCH2遺伝子に変異を認める。
典型例:A.の1.を満たし、かつ2.の①から⑤のうち3項目以上を満たす。
非典型例、または変異アリルを有するが症状の乏しい不完全浸透例:
- A.またはB.に挙げたアラジール症候群に特徴的な症状・所見が1項目以上みられる。
- C.の1.か2.に該当する。
上記 i と ii を満たす。
当該事業における対象基準
疾病による症状がある場合、治療を要する場合又は肝移植を行った場合
- 版
- :バージョン1.0
- 更新日
- :2014年10月6日
- 文責
- :日本小児栄養消化器肝臓学会