診断方法
A.症状
易疲労性を示す以下の症状を認める。
- 眼瞼下垂
- 眼球運動障害、眼位異常
- 顔面筋力低下
- 構音障害
- 嚥下障害
- 咀嚼障害
- 呼吸障害
- 頸部筋力低下
- 四肢筋力低下
<補足>上記症状は日内変動を呈する
B.病原性自己抗体
- 抗アセチルコリン受容体(AChR)抗体陽性
- 抗筋特異的受容体型チロシンキナーゼ(MuSK)抗体陽性
C.神経筋接合部障害
- 眼瞼の易疲労性試験陽性
- アイスパック試験陽性(または氷を口に含むことで症状が軽減)
- 塩酸エドロホニウム(テンシロン)試験陽性
- 反復刺激試験陽性
- 単線維筋電図でジッターの増大
以下のいずれかの場合、重症筋無力症と診断する。
- Aの1つ以上があり、かつBのいずれかが認められる。
- Aの1つ以上があり、かつCのいずれかが認められ、他の疾患が鑑別できる。
当該事業における対象基準
眼筋症状、運動障害、知的障害、意識障害、自閉傾向、行動障害(自傷行為又は多動)、けいれん発作、皮膚所見(疾病に特徴的で、治療を要するものをいう。)、呼吸異常、体温調節異常、温痛覚低下、骨折又は脱臼のうち一つ以上の症状が続く場合
- 版
- :バージョン1.0
- 更新日
- :2014年10月6日
- 文責
- :日本小児神経学会