診断方法
成人に準じる
【主要項目】
脊髄小脳変性症は、運動失調を主要症候とする原因不明の神経変性疾患の総称であり、臨床、病理あるいは遺伝子的に異なるいくつかの病型が含まれる。 臨床的には以下の特徴を有する。
- 小脳性ないしは後索性の運動失調を主要症候とする。
- 徐々に発病し、経過は緩徐進行性である。
- 病型によっては遺伝性を示す。その場合、常染色体優性遺伝性であることが多いが、
常染色体劣性遺伝性の場合もある。 - その他の症候として、錐体路徴候、錐体外路徴候、自律神経症状、末梢神経症状、
高次脳機能障害などを示すものがある。 - 頭部のMRI やX 線CT にて、小脳や脳幹の萎縮を認めることが多く、大脳基底核病
変を認めることもある。 - 脳血管障害、炎症、腫瘍、多発性硬化症、薬物中毒、甲状腺機能低下症など二次性
の運動失調症を否定できる。
当該事業における対象基準
運動障害、知的障害、意識障害、自閉傾向、行動障害(自傷行為又は多動)、けいれん発作、皮膚所見(疾病に特徴的で、治療を要するものをいう。)、呼吸異常、体温調節異常、温痛覚低下、骨折又は脱臼のうち一つ以上の症状が続く場合
- 版
- :バージョン1.0
- 更新日
- :2014年10月6日
- 文責
- :日本小児神経学会