診断方法
I.主要臨床症状
- 精神運動発達遅滞
- 筋緊張低下
- 筋力低下
- (必須)進行性
- (必須)2歳以下発症
II.重要な検査所見
- 高クレアチンキナーゼ血症
- 頭部MRI画像にて多小脳回、小脳嚢胞様所見,大脳白質髄鞘化遅延の所見を認める.
- 筋病理にて筋ジストロフィー所見に加えて、円形で小径な線維、結合織増生を示し、免疫組織化学染色でα-ジストログリカンの糖鎖に対する抗体で染色性低下を認める。(筋病理レポート添付が望ましい)
- フクチン遺伝子に3kbの挿入変異を(a)ホモまたは(b)複合ヘテロ接合体性に認める。(レポート添付が望ましい)
III.その他の参考所見
- 関節拘縮
- 顔面筋罹患
- 熱性けいれん、てんかんの合併または脳波異常
- 眼合併症(白内障、網膜異常)
- 摂食・嚥下障害
- 呼吸障害
- 心筋症
必須項目 I、II-1かつII-4を満たす時、本症と診断する。
当該事業における対象基準
運動障害、知的障害、意識障害、自閉傾向、行動障害(自傷行為又は多動)、けいれん発作、皮膚所見(疾病に特徴的で、治療を要するものをいう。)、呼吸異常、体温調節異常、温痛覚低下、骨折又は脱臼のうち一つ以上の症状が続く場合
- 版
- :バージョン1.1
- 更新日
- :2020年6月3日
- 文責
- :日本小児神経学会