診断方法
I.主要臨床症状(多くは乳幼児期に出現)
- 精神運動発達遅滞、退行
- 筋緊張低下
- 大頭症、頭部制御不能
- 痙性、深部腱反射亢進、病的反射陽性
II.重要な検査所見
- 尿中のN-acetyl-aspartate (NAA)の著明な上昇(正常上限の20倍以上)
- 皮膚線維芽細胞中のaspartoacylase(ASPA)活性の低下
- MRI(T2/FLAIR)で対称性、皮質下優位の白質の高信号、あるいは1H-MRSでNAAピークの増加とNAA/Cho比の上昇(正常:1.0-2.4)
- 遺伝子解析;ASPA遺伝子異常
III.その他の所見
- 小脳症状
- けいれん
- 視神経萎縮
- 摂食障害
- 常染色体劣性遺伝形式の家族歴
I.三つ以上とII.二つ以上を満たす場合、本症と診断する
当該事業における対象基準
運動障害、知的障害、意識障害、自閉傾向、行動障害(自傷行為又は多動)、けいれん発作、皮膚所見(疾病に特徴的で、治療を要するものをいう。)、呼吸異常、体温調節異常、温痛覚低下、骨折又は脱臼のうち一つ以上の症状が続く場合
- 版
- :バージョン1.0
- 更新日
- :2014年10月6日
- 文責
- :日本小児神経学会