診断の手引き

  1. 神経・筋疾患
  2. 大分類: 遺伝子異常による白質脳症
24

先天性大脳白質形成不全症

せんてんせいだいのうはくしつけいせいふぜんしょう

congenital hypomyelinating leukodystrophy

告示

番号:4

疾病名:先天性大脳白質形成不全症

状態の程度

運動障害、知的障害、意識障害、自閉傾向、行動障害(自傷行為又は多動)、けいれん発作、皮膚所見(疾病に特徴的で、治療を要するものをいう。)、呼吸異常、体温調節異常、温痛覚低下、骨折又は脱臼のうち一つ以上の症状が続く場合

診断基準

A 症状

1.痙性四肢麻痺あるいは下肢麻痺
2.眼振
3.運動障害ないし知的障害
4.小脳障害:乳児期の筋緊張低下、体幹・四肢の失調症状、企図振戦、小児期には測定障害、変換障害、緩弱言語など
5.基底核障害:固縮、ジストニア


B 検査所見

1,MRI画像所見:T2強調画像で、白質にび漫性の高信号領域を認める (2回以上の検査を行い、脱髄性疾患の所見のあるものは除外する)。
2,甲状腺ホルモン検査にて、fT4低値、fT3高値。fT3/fT4高値 (5以上)。TSHは正常もしくは軽度上昇(MCT8欠損症の場合)


C 遺伝学的検査等

次の遺伝子の病原変異を認める。
PLP1、GJC2、TUBB4A、MBP、SLC16A2、HSPD1、SLC17A5、POLR3B、FAM126A、POLR3A、SOX10、 POLR1C


D 鑑別診断

先天性感染症、脱髄性疾患、


E-1 確実例

A症状の2つ以上、B検査所見のいずれかを満たし、遺伝学的検査にて異常を認める。


E-2 疑い例

A症状の2つ以上、B検査所見のいずれかを満たす。

参考文献

  • 先天性大脳白質症; PMDと類縁疾患に関するネットワーク http://plaza.umin.ac.jp/~pmd/index.html
  • 井上 健,岩城明子,黒澤健司,高梨潤一,出口貴美子,山本俊至,小坂 仁 先天性大脳白質形成不全症:Pelizaeus-Merzbacher病とその類縁疾患 脳と発達 2011:43(6);435-442
  • Osaka, H., and Inoue, K. (2015). Pathophysiology and emerging therapeutic strategies in Pelizaeus–Merzbacher disease. Expert Opinion on Orphan Drugs 3, 1447-1459.
:バージョン1.0
承認日
文責
:日本小児神経学会