診断の手引き
- 先天性代謝異常
- 大分類: 糖質代謝異常症
- 先天性代謝異常
- 大分類: 糖質代謝異常症
7459から73までに掲げるもののほか、糖質代謝異常症
そのた、とうしつたいしゃいじょうしょう
Other disorders of carbohydrate metabolism
7459から73までに掲げるもののほか、糖質代謝異常症
がらくとーすむたろたーぜけっそんしょう
GALM deficiency
- 告示
番号:72
疾病名:57から71までに掲げるもののほか、糖質代謝異常症
- 告示
番号:72
疾病名:57から71までに掲げるもののほか、糖質代謝異常症
診断方法
主要症状および臨床所見、診断の根拠となる特殊検査に基づいて行う。
- 主要症状および臨床所見
症状は一定しない。低血糖によるけいれん、意識障害、発達の遅れ、成長障害、肝障害、白内障などを示す例もあるが、無症状で発見される例もある。
- 診断の根拠となる特殊検査
① 経口糖負荷試験
負荷前の低血糖や高乳酸血症、負荷後の高血糖や血中乳酸の異常を認める。
③ 培養皮膚線維芽細胞、肝生検組織、筋生検組織などを用いた酵素活性測定
④ 遺伝子解析
- 診断基準
疑診; まず、先天性代謝異常に属する疾患の一覧にある59〜73の疾患が除外される。その上で、発症前型を除き何らかの臨床症状を認め、経口糖負荷試験で特異的な異常を認めたとき、疑診とする。但し、肝硬変などに伴う二次的な異常は除外する。
確定診断; 上記に加え、酵素活性測定あるいは遺伝子解析にて疾患特異的所見を認めるとき、確定診断とする。
当該事業における対象基準
- 版
- :バージョン1.0
- 更新日
- :2014年10月6日
- 文責
- :日本先天代謝異常学会
診断方法
- 血中ガラクトースが高値
- 血中ガラクトース-1-リン酸が検出されない、または極めて低値
- ガラクトースムタロターゼ(GALM)活性の低下(2021年現在は国内での実施は難しい)
- GALM 遺伝子に両アレル性の病的バリアントを同定する(2021年現在は保険収載されておらず、研究的検査のみとなっている)
確定診断
1. と 2. を満たし、かつ、3. または 4. のいずれかを満たす場合を確定診断例とする1。
参考文献
- Wada Y, Kikuchi A, Arai-Ichinoi N, et al. Biallelic GALM pathogenic variants cause a novel type of galactosemia. Genet Med 2019;21(6):1286–94.
当該事業における対象基準
- 版
- :バージョン1.0
- 更新日
- :2022年11月1日
- 文責
- :日本先天代謝異常学会