診断方法
- 臨床症状 ①低血糖や高アンモニア血症、アシドーシスに伴う意識障害、けいれん
- 参考となる検査所見 ①低〜非ケトン性低血糖
- 診断の根拠となる特殊検査 下記の①および②で明らかな異常所見を認めた場合は、生化学的に診断確定とし、最終的な確定診断には速やかに③もしくは④を行う事が望ましい。
②心筋症、不整脈
③肝腫大
④骨格筋症状(ミオパチー、筋痛、易疲労性、横紋筋融解症)
⑤消化器症状
⑥発達遅滞
②肝逸脱酵素上昇、脂肪肝
③高CK血症
④高アンモニア血症
⑤筋病理:赤色ぼろ繊維やOil red O染色での強反応
- ①タンデムマス検査所見:
- 短鎖〜長鎖アシルカルニチンが広範に上昇する事が特徴である。最重症例では長鎖アシルカルニチンが中心に上昇する事もある。
- ②尿中有機酸分析所見:
- 非ケトン性ジカルボン酸尿、エチルマロン酸尿、ヘキサノイルグリシン、スベリルグリシン、イソバレリルグリシン、メチルブチリルグリシン、グルタル酸、2-ヒドロキシグルタル酸などの排泄増加がみられる。
- ③遺伝子解析:
- 原因遺伝子はETFA, ETFBおよびETFDHがある。本疾患では遺伝子型と表現型の明らかな対応はない。
- ④酵素診断:
- イムノブロッティングによって培養皮膚線維芽細胞中のETFαおよびETFβ、ETFDHの蛋白発現が低下していれば確定診断となる。また、タンデムマスを用いたin vitro probe assayによって間接的に酵素活性を反映した結果を得ることができる。
当該事業における対象基準
疾患名に該当する場合
- 版
- :バージョン1.0
- 更新日
- :2014年10月6日
- 文責
- :日本先天代謝異常学会