診断方法
1.臨床・生化学診断
(1)新生児型:以下の1~4の基準を満たすもの
- 新生児期に次の一つ以上の症状を呈する。
- 筋緊張低下
- けいれん重積
- 意識障害(多くは呼吸障害を伴う昏睡)
- 脳波所見が、サプレッション・バースト 又はヒプス・アリスミア
- 髄液/血漿グリシン濃度比が0.07以上
- 1)と3)の所見が2か月齢を超えても認められる:一過性高グリシン血症の否定
(2)遅発型:以下の1~3の基準を満たすもの
- 乳児期以降に次のいずれかの症状を示す(新生児期は原則無症状)
- 筋緊張低下
- けいれん
- 精神発達遅滞
- 行動異常(多動など)
- 脳波異常
- 髄液/血漿グリシン濃度比が0.03以上
2.酵素学的・遺伝学的診断
以下のいずれかの検査で陽性
- 遺伝子変異検索:GLDC, AMT, GCSH遺伝子のいずれかに病因変異を認める
- 13Cグリシン呼気試験:異常低値
- 肝組織を用いたグリシン開裂酵素系活性測定:異常低値
「1.臨床・生化学診断」もしくは「2.酵素学的・遺伝学的診断」のいずれを満たす場合に確定診断とする。
当該事業における対象基準
疾患名に該当する場合
- 版
- :バージョン1.0
- 更新日
- :2014年10月6日
- 文責
- :日本先天代謝異常学会