診断方法
病因はウイルスが多いが、同定できないことも多い。
症 状
急性の心筋炎では炎症症状とともに心不全症状を認める。
慢性心筋炎では、遷延する易疲労、呼吸困難、体重増加不良など。
胸部X線
胸部X線で心拡大を認める。
心電図
非特異的なST変化を認める。
心臓超音波検査
左房、左室の拡大とびまん性収縮低下を認める。
心室壁の肥厚は認めない。
僧帽弁閉鎖不全を認めることがある。
MRI、CT、心筋シンチグラフィー
左房、左室の拡大と収縮低下を認める。
心室壁の肥厚は認めない。
心筋シンチグラフィーで心筋灌流低下を認めることがある。
心臓カテーテル、心筋生検
左室の拡大と収縮低下を認める。
心筋生検では、心筋細胞の変性、壊死、リンパ球の浸潤を認める。
確定診断
診断は、急性心筋炎に続く慢性の心不全症状。
心エコーで拡張型心筋症の病態。心筋生検や剖検で確定診断する。
心筋におけるウイルス遺伝子の検出は診断の助けになる。
当該事業における対象基準
治療で強心薬、利尿薬、抗不整脈薬、抗血小板薬、抗凝固薬、末梢血管拡張薬、β遮断薬又は肺血管拡張薬のいずれかが投与されている場合
- 版
- :バージョン1.1
- 更新日
- :2015年8月3日
- 文責
- :日本小児循環器学会