概要・定義
遺伝的な異常を原因として、腸管からのビタミン類の吸収不全や転送障害により、乳児期早期から多彩な症状を呈する疾患が、ビタミン代謝異常症である。代表的な疾患として、先天性代謝異常に属する疾患の一覧にある120の先天性葉酸吸収不全症が挙げられる。しかし、それ以外にも非常に稀ではあるが、酵素の遺伝的な異常によって、ビタミン代謝に異常をきたす疾患が存在する。
疫学
他の代謝異常に伴うものや、栄養障害や中心静脈栄養などに伴う二次的な血中ビタミン濃度の異常以外は、先天性葉酸吸収不全症以外の疾病は稀である。
病因
症状は一定しない。障害されるビタミン類によって、貧血、免疫不全、下痢、発達の遅れ、けいれん、中枢神経障害など多彩である。
診断
『診断の手引き』参照
治療
異常をきたすビタミン代謝酵素の種類によって異なる。
予後
予後は一定しない。
参考文献
- 版
- :バージョン2.0
- 更新日
- :2015年5月25日
- 文責
- :日本先天代謝異常学会