概要・定義
DNAやRNAの構成物質であるプリン体とピリミジン体の合成や解には、種々の酵素が関与しており、プリンピリミジン代謝異常症は、その遺伝的な異常をその原因とするものである。核酸代謝やエネルギー代謝と密接に関連していることもあって、障害された酵素によって症状は多彩である。代表的な疾患として、先天性代謝異常に属する疾患の一覧にある114〜118の疾患が挙げられる。しかし、それら以外にも非常に稀ではあるが、酵素の遺伝的な異常によって、プリンピリミジン代謝に異常をきたす疾患が存在する。
疫学
先天性代謝異常に属する疾患の一覧にある114〜118の疾患以外のものは稀である。
病因
症状は一定しない。障害される酵素によって、痛風、免疫不全、溶血性貧血、精神・神経障害、ミオパチー、尿路結石など多彩であり、無症状で発見される例もある。
診断
『診断の手引き』参照
治療
異常をきたすプリンピリミジン代謝酵素の種類によって異なる。
予後
予後は一定しない。
参考文献
- 版
- :バージョン2.0
- 更新日
- :2015年5月25日
- 文責
- :日本先天代謝異常学会