概要・定義
リソソーム性ノイラミニダーゼ(シアリダーゼ)の異常による、常染色体劣性遺伝病である。臨床的に2つのグループに分けられる。即ち、眼底のチェリーレッド斑とミオクローヌスを伴う第1型と、これらの症状の他に、顔貌や骨異常の存在を特徴とする第2型である。
症状
視力低下、ミオクローヌス発作、精神運動発達遅延、粗な顔貌、腹部膨満、難聴、肝脾腫などを特徴とする。
診断
眼底のcherry-red spot、骨格の変形、尿中オリゴ糖の増加、などが診断の一助となる。確定診断は培養皮膚線維芽細胞のシアリダーゼの酵素活性測定(リンパ球中の活性は低く、診断意義は低い)、シアリダーゼの遺伝子検査で可能である。
治療
症状に対する支持療法が中心となる。造血幹細胞移植の報告が海外である。
成人期以降の注意点
軽症の1型ではミオクローヌスのコントロールや白内障、角膜混濁などによる視力低下の対応が必要で、進行すると歩行障害なども出現する。
- 版
- :バージョン2.0
- 更新日
- :2015年5月25日
- 文責
- :日本先天代謝異常学会