1. 内分泌疾患
  2. 大分類: 多発性内分泌腫瘍
86

84及び85に掲げるもののほか、多発性内分泌腫瘍

そのた、たはつせいないぶんぴつしゅよう

Multiple endocrine neoplasia

告示

番号:66

疾病名:64及び65に掲げるもののほか、多発性内分泌腫瘍

概念・定義

多発性内分泌腫瘍を認めるが、多発性内分泌腫瘍1型および2型に属さない疾患である。多発性内分泌腫瘍を認めるVon Hippel-Lindau病およびVon Recklinghausen病、その他が含まれる(ただし、Von Recklinghausen病については 皮膚疾患11. レックリングハウゼン病 を参照のこと)。

疫学

Von Hippel-Lindau病は我が国に1,000名以下、Von Recklinghausen病は3,000人あたり1人。

病因

Von Hippel-Lindau病はVHL遺伝子の、Von Recklinghausen病はNF1遺伝子の変異により発症する。

症状

内分泌腫瘍を複数認める。Von Hippel-Lindau病では褐色細胞腫,膵の神経内分泌腫瘍などを、Von Recklinghausen病ではカルチノイド、褐色細胞腫、膵の神経内分泌腫瘍などを認めることがある。

治療

根本的な治療はない。ホルモン過剰状態に対する対処療法と、腫瘍摘出術である。

予後

Von Hippel-Lindau病の生命予後は腎がんの、Von Recklinghausen病の生命予後は悪性神経鞘腫の合併の有無に左右される。(Von Recklinghausen病については 皮膚疾患11. レックリングハウゼン病 を参照のこと。)
:バージョン1.0
更新日
:2014年10月1日
文責
:日本小児内分泌学会