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レックリングハウゼン(Recklinghausen)病(神経線維腫症Ⅰ型)

れっくりんぐはうぜんびょう (しんけいせんいしゅしょういちがた)

von Recklinghausen's disease (neurofibromatosis type 1)

告示

番号:13

疾病名:レックリングハウゼン病(神経線維腫症Ⅰ型)

概要・定義

カフェ・オ・レ斑と、神経線維腫を主徴とし、そのほか骨、眼、神経などに多彩な症候を呈する母斑症であり、常染色体優性の遺伝性疾患である。

患者数

36000~47000

病因の解明

NF1遺伝子の異常により、神経線維腫などの臨床症状が発症する。家族性(常染色体優性遺伝)に発症している患者と、両親に神経線維腫症I型がなく、患者において突然変異が生じたことより発症したと考えられる孤発例の患者がみられる。
カフェ・オ・レ斑(思春期以前に径5mm以上、思春期以後径15㎜以上、いずれも6個以上)、と腋窩およびそけいの雀卵斑様色素斑のみの2項目ではレジウス症候群(NF-1 like syndrome)を否定できない。

主な症状

生下時からカフェ・オ・レ斑、思春期頃から皮膚、神経に多発する神経線維腫またはびまん性神経線維腫がみられる。神経線維腫は、通常は指頭大程の柔らかい腫瘍であるが、中には大きな局面が柔らかく隆起するびまん性神経線維腫や、神経内の神経線維腫が蔓状に繋がる結節性神経線維腫が生じることもある。腫瘍の増大により、隣接臓器への圧迫に伴う種々の症状がでたり、腫瘍内大出血をきたしたりすることがある。患者(主に思春期以降)の数%程度に神経線維腫の悪性化(悪性末梢神経鞘腫瘍)が生じ、予後が悪い。下腿骨の変形による骨折は歩行開始時期(1歳前後)に生じることがある。

主な合併症

小児期に一過性の若年性黄色肉芽腫、眼合併症として虹彩小結節、骨合併症として四肢骨の変形、骨折、脊椎・胸郭の変形、頭蓋骨・顔面骨の欠損が生じることがある。

主な治療法

重症例では症状が多臓器に渡るため、皮膚科、小児科、神経内科、眼科、耳鼻科、整形外科、脳神経外科、形成外科など複数診療科の医師がチームを組んで、患者ケアにあたる。個々の神経線維腫に対する外科的切除。カフェ・オ・レ斑に対するカバーマーク、レーザー治療。下腿骨骨折に対するイリザロフ法。骨変形に対する外科的治療。脳脊髄腫瘍の手術治療。
:バージョン1.0
更新日
:2014年10月1日
文責
:日本小児皮膚科学会