診断基準
A.症状
- 主要徴候
- 顔以外に出現する紅斑:生後1週から4ヶ月の間に出現し一般に線状に分布する。後に小水泡となる。
- 線状、渦巻状の色素沈着:生後4ヶ月から16歳の間に見られる。主に体幹に、ブラシュコ線に沿って出現し思春期に消退する。
- 線状または斑状に脱色し萎縮した皮膚:思春期から成人期に見られる。
- 副徴候
- 歯牙異常(歯牙欠損、部分または完全無歯症、小歯症、歯牙形態異常等)
- 毛髪異常(脱毛、羊毛状の毛)
- 爪の異常(隆起状または陥没状の爪、爪鉤弯症)
- 網膜周辺部の血管新生
B.検査所見
なし
C.遺伝学的検査等
IKBKG遺伝子に変異を認める
D.鑑別診断
水痘。水痘ではブラシュコ線に沿うことはない。
E-1.確実例
主要徴候のうち少なくとも一つを満たし責任遺伝子(IKBKG遺伝子)に変異を認める場合は色素失調症と確定診断される。
変異を認めない場合もあり、その場合は主要徴候のうち項目2と副徴候のうち一つ以上を満たす場合を色素失調症と診断する。
E-2.疑い例
なし
当該事業における対象基準
基準(ア)を満たす場合
- 【基準(ア)】
- 症状として、けいれん発作、意識障害、体温調節異常、骨折又は脱臼のうち一つ以上続く場合であること。
- 版
- :バージョン1.0
- 更新日
- :2017年3月17日
- 文責
- :日本小児遺伝学会