診断方法
A.主要症状
- 生後まもなくあるいは乳幼児期から認める脂肪性下痢、幼児期以降には便失禁をともなうことがある。
B. 検査所見
- 十二指腸液中の膵リパーゼ活性が著しく低いか全く認めない。
- 膵酵素製剤の服用で便中脂肪は50%程度減少するが内服中止でもとに戻る。
- 汗のクロライドは正常である。
- ※
- A.に該当し、さらにB.の1に該当する場合を本症とする。
- (補足)
- 本症の膵リパーゼの欠損は、酵素蛋白の変質による活性欠如ではなく、先天的な酵素蛋白の合成欠如が原因である。遺伝形式は同胞発症が認められることより、常染色体劣性遺伝であると考えられている。栄養障害・発達障害が認められないことから本症を疑う。
当該事業における対象基準
疾病による症状がある場合又は治療を要する場合
- 版
- :バージョン1.0
- 更新日
- :2014年10月6日
- 文責
- :日本小児栄養消化器肝臓学会