診断方法
A.主要症状
- 乳児期の下痢と体重増加不良
B.検査所見
- 十二指腸液にエンテロキナーゼ、トリプシン、キモトリプシンの活性を認めない。リパーゼ、アミラーゼ活性は正常である。しかし、in vitroでエンテロキナーゼを添加するとトリプシン活性が認められる。
- 小腸粘膜生検で小腸上皮にエンテロキナーゼ活性を認めない。
- PRSS7遺伝子検査による変異検出する。
- ※
- A.に該当し、さらにB.の1があり、2または3に該当する場合を本症とする。
- (補足)
- エンテロキナーゼは十二指腸、空腸粘膜に存在し、トリプシノゲンを活性化してトリプシンにする働きがある。従ってエンテロキナーゼ欠損症では、トリプシノゲンからトリプシンへの活性化が起こらない。本症の報告はきわめて少ない。
当該事業における対象基準
疾病による症状がある場合又は治療を要する場合
- 版
- :バージョン1.0
- 更新日
- :2014年10月6日
- 文責
- :日本小児栄養消化器肝臓学会