診断方法
I.主要臨床症状
- 習得した目的のある手の運動が、部分的、あるいは完全に喪失する
- 習得した音声言語が、部分的、あるいは完全に喪失する
- 歩行異常。歩行の障害、歩行失行、まったく歩けなくなる
- 手の常同運動。手をねじる・絞る、手を叩く・鳴らす、口に入れる、手を洗ったりこすったりするような自動運動
II.除外診断基準
- 周産期脳障害
- 後天性脳障害
- 神経代謝障害がある
III.支持診断基準
- 覚醒時の呼吸異常
- 覚醒時の歯ぎしり
- 睡眠パターン障害
- 筋緊張異常
- 末梢血管運動反射異常
- 側弯・前弯
- 成長障害
- 小さく冷たい手足
- 不適切な笑い・叫び
- 痛覚への反応の鈍麻
- 目によるコミュニケーション、じっと見つめるしぐさ
IV.遺伝子解析 (MECP2,CDKL5,FOXG1)
MECP2はコマーシャルベースで可能。上記3つの遺伝子は国内で恒常的に検査が行われているわけではない。
V.確定診断
主要症状の1~4を満たし、除外診断基準を満たす時MECP2,CDKL5,FOXG1の異常があれば更に強く確定する
当該事業における対象基準
運動障害、知的障害、意識障害、自閉傾向、行動障害(自傷行為又は多動)、けいれん発作、皮膚所見(疾病に特徴的で、治療を要するものをいう。)、呼吸異常、体温調節異常、温痛覚低下、骨折又は脱臼のうち一つ以上の症状が続く場合
- 版
- :バージョン1.0
- 更新日
- :2014年10月6日
- 文責
- :日本小児神経学会