診断の手引き

  1. 神経・筋疾患
  2. 大分類: 脊髄髄膜瘤
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脊髄髄膜瘤

せきずいずいまくりゅう

myelomeningocele

告示

番号:39

疾病名:脊髄髄膜瘤

診断方法

1. 脊髄髄膜瘤

a. 症状

  1. 外表所見:背側正中部に瘤を形成するものと瘤を形成しないものがある。嚢胞壁が破損すれば内容液(髄液)は流出して瘤の形態をなさない。形成不全に陥った神経組織(脊髄)が皮膚に覆われずに露出し、通常は開放された脊髄中心管から外表への髄液流出が認められる。
  2. 神経症状:病変部位にほぼ一致した脊髄レベルの障害(麻痺や下肢の変形、感覚障害、排尿・排便障害など)を呈する。合併する水頭症による頭囲の異常増大、大泉門の緊張などの症状を高頻度に伴い、キアリ奇形II型による脳幹、小脳症状を伴うことがある。

b. 検査所見

  1. 修復手術が出生後早期に必要になるため、治療(修復)前の脊髄病変部の画像検査は診断には必須ではない。修復前にMRIを行えば、脊椎管など脊髄周囲の構造物の欠損部から形成不全を来した脊髄が外表まで脱出している所見を認める。
  2. 頭部の画像検査では、合併する水頭症やキアリ奇形II型の所見を高率に認める。
  3. 出生前(胎児期)の画像検査では、側脳室の拡大と上記のような脊髄病変の所見から脊髄髄膜瘤が疑われることがある。出生後に主に外表所見と神経学的所見から診断確定するが、髄膜瘤や脊髄脂肪髄膜瘤などとの鑑別が必要な場合は、脊髄病変の画像検査が必要となる。

2.脊髄脂肪髄膜瘤

a. 症状

  1. 外表所見:正中に皮膚に覆われた瘤を形成し、内部は髄液腔であるので触診上は柔らかい。仙骨部に発生しやすい。
  2. 神経学的には、脊髄障害による神経症状を認める。

b. 画像所見

  1. MRIでは脊髄が嚢胞性に拡大し、脊髄周囲の構造物の欠損部から脊髄の一部が脊椎管外の脱出する所見を認める。脳の病変は合併しない。

c. その他

  • 相排泄腔外反、臍帯ヘルニア、鎖肛、下部尿路の形成異常などに合併することがある。

当該事業における対象基準

けいれん発作、自閉傾向、意識障害、行動障害(自傷行為又は多動)、知的障害、運動障害、排尿排便障害、皮膚所見(疾病に特徴的で、治療を要するものをいう。)、呼吸異常、体温調節異常、温痛覚低下、骨折又は脱臼のうち一つ以上の症状が続く場合

:バージョン1.0
承認日
文責
:日本小児神経学会、日本小児神経外科学会