診断方法
診断
(1) 臨床像
- 汎血球減少
- 皮膚の色素沈着
- 形態異常
- 低身長
- 性腺機能不全
(2) 染色体脆弱性試験
- 末梢血リンパ球または皮膚線維芽細胞の染色体断裂試験で、染色体断裂が著増
(3) FANCD2モノユビキチン化検査
- 末梢血リンパ球または皮膚線維芽細胞を用いたFANCD2ウェスタンブロットにてモノユビキチン化が検出できない。
(4) 遺伝学的検査
- ファンコニ貧血原因遺伝子の遺伝子診断
(2)または(3)が陽性である場合、ファンコニ貧血として矛盾せず、ファンコニ貧血として考えられる。 分子遺伝学的な確定診断は(4)遺伝子診断によるが、遺伝子変異が同定できない例もある。下に診断フローチャートを示す。
除外診断
- 遺伝性骨髄不全症候群
- 先天性角化不全症、シュワッハマン・ダイアモンド症候群、先天性無巨核球性血小板減少症、ピアソン症候群
- 染色体不安定性症候群
- 色素性乾皮症、毛細血管拡張性運動失調症、ブルーム症候群、ナイミーヘン症候群
当該事業における対象基準
治療で補充療法、G-CSF療法、除鉄剤の投与、抗凝固療法、ステロイド薬の投与、免疫抑制薬の投与、抗腫瘍薬の投与、再発予防法、造血幹細胞移植、腹膜透析又は血液透析のうち、一つ以上を継続的に実施する(断続的な場合も含めておおむね6か月以上)場合
- 版
- :バージョン1.0
- 更新日
- :2014年10月6日
- 文責
- :日本小児血液・がん学会