診断方法
診断方法
- 症状 ①慢性溶血性貧血の一般症状: 貧血、黄疸、脾腫、胆石症
- 検査所見 ①溶血性貧血:血管内溶血である。Hb低下、網状赤血球増多、間接ビリルビン増加、LDH増加、ハプトグロビン低下、ヘモグロビン尿を呈する。
②感染症や妊娠時の貧血の増強 (急性溶血発作)
③新生児黄疸の遷延・増強
②MCV正常~高値
③赤血球形態: 一般に赤血球形態異常は認めない。但し、診断未確定のまま摘脾を受けた患者において末梢血塗抹標本で有棘赤血球 (acanthocyte)を認めた場合は本症を疑う。
④直接抗グロブリン試験陰性
⑤浸透圧脆弱性試験陰性
⑥イソプロパノール試験陰性
⑦自己溶血試験 (autohemolysis test): 中等度溶血がみられ、Dacieの第II型を示す (自己溶血が、ぶどう糖添加では改善せず、ATP添加により軽減する)。
⑧赤血球PK活性低下
⑨PK遺伝子変異の同定
A①~③、B①~⑦より非球状溶血性貧血であることを確認し、赤血球のPK酵素活性の低下をもって確定診断とする。
当該事業における対象基準
検査で血中ヘモグロビン値10.0g/dL以下又は赤血球数350万/μL以下が(断続的な場合も含めておおむね6か月以上)持続する場合
- 版
- :バージョン1.0
- 更新日
- :2014年10月6日
- 文責
- :日本小児血液・がん学会