診断方法
(1) 下記の症状からレフサム病を疑い、血中フィタン酸を測定する。
症状:発症年齢は7ヶ月から50歳で、多くの症例は必発である網膜色素変性症による夜盲で発症するが、小児期には気づかれないこともある。さらに視野狭窄も来す。その他の症状は頻度順に嗅覚障害、多発ニューロパチー、聴力障害、小脳失調、魚麟癬を呈する。さらに不整脈や心筋症、突然死を来す症例も存在する。未治療症例の予後は不良で、約半数は30歳前に死亡しており、死因として心筋症による突然死が最も多い。経過は慢性進行性であるが、体重減少やストレス、外傷、感染を契機に多発ニューロパチーや筋力低下、失調などを急激に来す“急性Refsum病”の報告もある。
(2) 本症の診断は上記の症状に髄液タンパクの増加、血中フィタン酸の増加を認めれば確定的である。血漿フィタン酸は食事の影響が大きいが、多くの症例で200μmol/L以上を示す。またプリスタン酸も同時に測定してフィタン酸/プリスタン酸比の増加も診断に有用である。さらにphyH遺伝子変異の同定により確定するが、一部にPEX7遺伝子異常に起因する症例も報告されている。
当該事業における対象基準
疾患名に該当する場合
- 版
- :バージョン1.0
- 更新日
- :2014年10月6日
- 文責
- :日本先天代謝異常学会