診断方法
(1) 下記の症状からペルオキシソーム病を疑い、血中極長鎖脂肪酸、プラスマローゲン、フィタン酸等を測定する。
症状:Zellwegerスペクトラムのうち、ZSやNALDでは出生時からの筋緊張低下や哺乳障害、顔貌異常、けいれんを、IRDでは1歳以降の退行や肝腫大、失調歩行に網膜色素変性症や感音性難聴を来す。いずれも一般的な生化学検査では異常が見つからず、血中極長鎖脂肪酸の蓄積を確認して診断に繋がる。
一方、RCDP type 1では対称性の近位優位な四肢短縮症と関節の点状石灰化などの臨床所見より、血中プラスマローゲン値の低下やフィタン酸の増加を確認して診断に繋がる。
(2) Zellwegeスペクトラムの確定診断は、皮膚生検により培養線維芽細胞を樹立して免疫染色にてペルオキシソームタンパクの局在や膜の生合成を確認し、異常を認めれば細胞融合による相補性群解析を行い、該当する群のPEX遺伝子解析により診断が確定する。一方、RCDP type1ではプラスマローゲンの蓄積やフィタン酸の増加を確認後、PEX7遺伝子解析により診断が確定する。
当該事業における対象基準
疾患名に該当する場合
- 版
- :バージョン1.0
- 更新日
- :2014年10月6日
- 文責
- :日本先天代謝異常学会