診断方法
本症に対する明確な臨床診断基準はなく、以下のような非特異的な臨床症状を呈する。
- サラ病は、乳児期は無症状であるが、1歳前より体幹運動失調、筋緊張低下と眼振、幼児期より明らかな精神運動発達遅滞と成長遅延を呈し、その後は成人期にかけて、痙直、アテトーシス、運動失調、髄鞘低形成などが進行していく。
- 乳児遊離シアル酸蓄積症は、胎児水腫、肝脾腫、発育不全、粗な顔貌、痙攣、骨変形を呈し、幼児期に死亡する。
確定診断は、上記の臨床症状に加えて、以下のいずれかの検査結果を得ることでなされる。
- 尿中遊離シアル酸の増加(正常対照の100倍以上)
- SLC17A5遺伝子解析による既知の病因変異の同定
- 培養線維芽細胞における遊離シアル酸の増加
- 皮膚などの生検組織における、電子顕微鏡によるライソゾームでのシアル酸蓄積像の確認
当該事業における対象基準
疾患名に該当する場合
- 版
- :バージョン1.0
- 更新日
- :2014年10月6日
- 文責
- :日本先天代謝異常学会