診断方法
(1) 症状・臨床検査
症状:近位筋優位の筋力低下を認める。鼻声や朝の頭痛を認める。乳児型では、乳児期早期にフロッピーインファントとなり、心肥大を認める。
臨床検査:血液検査では、CKが上昇する(数百~数千IU/L)。AST、ALT、LDHも上昇する。乳児型では、心エコーで心筋の肥大を認める。小児型、成人型では、呼吸機能検査や睡眠時呼吸検査が有用である。筋生検にて筋組織のライソゾームにグリコーゲンの蓄積を認め、筋繊維の空胞変性を認める。成人型においては、時に典型的ではない。生化学的に筋組織中のグリコーゲン含量が増加している。
(2) 確定診断 筋組織あるいは培養皮膚線維芽細胞を用いて酸性α-グルコシダーゼを測定し、活性欠損を証明することである。血液ろ紙でも測定が可能である。しかし、末梢血を材料とした場合は、中性のグルコシダーゼ活性が一緒に測定されてくるので、阻害剤を用いて測定する必要がある。
乳児型においては、急速に進行して死に至るため、早期に診断して治療しなければいけない。このことから、新生児マススクリーニングの必要性が高まっており、いくつかの研究やパイロットスタディが行われている。
当該事業における対象基準
疾患名に該当する場合
- 版
- :バージョン1.0
- 更新日
- :2014年10月6日
- 文責
- :日本先天代謝異常学会