診断方法
(1) 症状・臨床検査
症状:ムコ多糖症によく似た身体所見を呈する。ムコリピドーシスII型では、乳児期より症状が発現する。発達は、歩行までは至らない。ムコリピドーシスIII型は、2~3歳ころに骨の変形や関節拘縮に気付かれるが、重症度の幅は広い。骨の変形が主な症状で、肝腫大もあまり見られない。知的障害も軽度である。 臨床検査:全身骨X線で多発性の骨形態変化を認める。ムコ多糖症と異なり、尿中ムコ多糖の異常は認めない。末梢リンパ球に空胞化がみられる。
(2) 確定診断
末梢リンパ球、培養線維芽細胞中で複数のライソゾーム酵素の活性が軽度から中等度(正常の50~80%)に低下し、血漿中のライソゾーム酵素活性は、正常の5~10倍に上昇することから確定診断ができる。遺伝子診断も可能である。
当該事業における対象基準
疾患名に該当する場合
- 版
- :バージョン1.0
- 更新日
- :2014年10月6日
- 文責
- :日本先天代謝異常学会