診断方法
臨床所見、生化学分析、および遺伝子解析に基づいて行う。
- 臨床症状;共通した臨床症状としては、粗野な顔貌,多発性骨異形成,高身長,精神発達遅延,退行,肝脾腫、角膜混濁,白内障(特徴的な棘状白濁),難聴などを乳児期から幼児期にかけて認める. 1)α-mannosidosisには臨床的に乳児型(type I)と若年成人型(type II)に分類されるが,その中間型もある。乳児型は生後3カ月から1歳までに精神運動発達遅延,筋力低下,肝脾腫,易感染性,粗野な顔貌,dysostosis multiplex(多発性骨異形成)などに気付かれる.その他に突背,関節拘縮,角膜混濁,白内障(棘状白濁),難聴,巨舌などを認める.若年成人型は1−4歳頃までに精神運動発達遅延,難聴などで発症する軽症型であり,進行も乳児型に比し緩徐である。
- 臨床検査;リンパ球の空胞化(ただしβ-mannosidosisにおいては認めない)、尿中mannose含有物質の薄層クロマトグラフィー分析、汎血球減少症,低ガンマグロブリン血症
- 確定診断;白血球、皮膚線維芽細胞におけるa-mannosidase活性の測定が確定診断となる.
2)β-mannosidosisにも重症度に差があるが,典型的には1−6歳までに精神運動発達遅延を認めるが,粗野な顔貌、dysostosis multiplexは軽度であり,他に易感染性,難聴,被角血管腫などを伴う。
当該事業における対象基準
疾患名に該当する場合
- 版
- :バージョン1.0
- 更新日
- :2014年10月6日
- 文責
- :日本先天代謝異常学会