診断方法
(1) 空腹、運動により増悪し、特に早朝空腹時に強く、食後に改善する下記の症状・臨床検査からGLUT1欠損症を疑う。
症状: 乳児期早期発症の難治性てんかん:
発作型は全般性強直間代、ミオクロニー、非定型欠神、定型欠神、脱力、部分発作とさまざまである。
発作性異常眼球運動発作
乳児期の筋緊張低下
発達遅滞、痙性麻痺、ジストニア
注:非典型例ではてんかん発作を呈さない軽症例もある。
臨床検査:
① 血糖値:正常
② 髄液検査:髄液糖40 mg/dL以下、髄液糖/血糖比 0.45以下、
髄液乳酸値は正常〜低下
③ 脳波:背景脳波の徐波化(発作間歇期)。
食後またはグルコース静注により脳波異常が改善する。
④画像検査:頭部CT・MRIで大脳萎縮、髄鞘化遅延など非特異的所見を認める。
(2)確定診断のための検査
① SLC2A1遺伝子検査にて病因となる遺伝子変異を確定する。
② 赤血球3-O- methyl-D-glucose取り込み試験:低下(正常の60%以下)を認める
診断基準
SLC2A1遺伝子検査にて病因となる遺伝子変異を確定または、赤血球3-O- methyl-D-glucose取り込み試験で低下を認めたものを診断確定例とする。
当該事業における対象基準
疾患名に該当する場合
- 版
- :バージョン1.0
- 更新日
- :2014年10月6日
- 文責
- :日本先天代謝異常学会