診断方法
(1) 下記の症状・臨床検査から糖原病IV型を疑う。
症状:
① 肝型(重症肝硬変型)
低血糖は認めず、乳児期に進行する肝不全、肝硬変、脾腫、筋緊張低下を示す。徐々に肝硬変、門脈圧が亢進する。
② 非進行性肝型
肝機能異常のみで肝硬変を示さない。
③ 致死新生児神経・筋型
重度の神経症状。
④ 幼児筋・肝型
筋力低下および肝機能異常。
⑤ 成人型
おおむね40歳以降に認知症や神経症状を呈する。
臨床検査:
① 肝機能障害:肝硬変の進行により出現する。
② 凝固異常:肝硬変の進行により出現する。
③ 肝組織化学所見
光顕所見で間質の線維化、肝細胞の腫大
細胞質内に好塩基性のジアスターゼ耐性のPAS陽性の封入体を認める。
(2)診断の根拠となる特殊検査:
下記検査のいずれかを認めた症例を糖原病IV型確定診断例とする。
① 赤血球または肝臓、皮膚線維芽細胞におけるグリコーゲン分枝鎖酵素活性の低下の証明。
② GBE1遺伝子解析で病因となる遺伝子変異の同定
③ 電顕所見で肝あるいは筋組織にアミロペクチン様グリコーゲンの凝集蓄積。
当該事業における対象基準
疾患名に該当する場合
- 版
- :バージョン1.0
- 更新日
- :2014年10月6日
- 文責
- :日本先天代謝異常学会