診断方法
- 新生児期早期発症例では、多呼吸、易刺激性、意識障害、無呼吸、頻脈、肝腫大などを呈する。
- 乳幼児期以降の発症例では、感染症罹患などによる飢餓状態に伴って嘔吐、意識障害、痙攣などを来す。(注1)
- 急性増悪時の検査:著しい低血糖、代謝性アシドーシス、血中乳酸・ピルビン酸上昇、血中・尿中ケトン体上昇、血中アラニン上昇。
- 生化学診断:急性増悪時の尿有機酸分析にて、グリセロール3-リン酸の増加、グリセロールに対するグリセロール3-リン酸の比の上昇が認められる。(注2)
- 酵素診断:生検肝が用いられるが、培養末梢血単核球を用いても検査可能である。
- 遺伝子診断:9番染色体(9q22.2-22.3)に位置するFBPase酵素蛋白をコードする遺伝子(FBP1)解析を行う。(注3)
上記のような症状、所見がみられ、他の原因疾患が特定されていない場合には、下記の検査を行う。
- 注1:
- 成人後に診断される例もある。
- 注2:
- 発作間欠期には、異常所見を認めないことも多い。
- 注3:
- 変異が同定されない症例もあり、プロモーター領域などに変異を有する可能性が推測されている。
当該事業における対象基準
疾患名に該当する場合
- 版
- :バージョン1.0
- 更新日
- :2014年10月6日
- 文責
- :日本先天代謝異常学会