診断方法
1.新生児マススクリーニング濾紙血や発症時の血清で3−ヒドロキシブチリルカルニチンの上昇(注1)
1-1.新生児・乳児期の持続性高インスリン血症のため低血糖症状を呈して本症を疑われるか、乳児期以降の飢餓時の飢餓時のライ症候群様症状から本症を疑われる。
2.尿有機酸分析で、3-hydroxyglutaric acid排泄の増加を認めるがグルタル酸の増加はない(注2)。
3.血清アシルカルニチン分析で、アセチルカルニチンの上昇を伴わない3−ヒドロキシブチリルカルニチンや3−ヒドロキシヘキサノイルカルニチンの上昇がある(注3)。
4.HADH遺伝子の異常により確定診断される。
- 注1:
- わが国のタンデムマス・スクリーニングでは、本症は対象疾患ではないので、新生児期濾紙血での3−ヒドロキシブチリルカルニチンの上昇のみから本症の可能性を指摘されることはない。
- 注2:
- 軽症型では、ヒドロキシジカルボン酸の増加という非特異的な変化のみであると報告されている。
- 注3:
- 軽症型では、血中ブチリルカルニチンと長鎖アシルカルニチン上昇のみがみられたと報告されている。
当該事業における対象基準
疾患名に該当する場合
- 版
- :バージョン1.0
- 更新日
- :2014年10月6日
- 文責
- :日本先天代謝異常学会