診断方法
臨床所見、生化学分析、および遺伝子解析に基づいて行う。
1.フリーカルニチンが低値で、アシルカルニチンが高値の場合は(20μmol/L以上)、CPT2欠損症、CACT欠損症、各種脂肪酸β酸化異常症などアシルカルニチンの蓄積を考える(注1)
2.アシルカルニチン分析において長鎖アシルカルニチン(C16, C18, C18:1)が増加し、アセチルカルニチン(C2)は上昇していないので、(C16+C18:1)/C2比は高値(>0.62)となる(注2)。
症状は非特異的なものが多いが、上記のような症状/所見がみられ、他の原因疾患が特定されていない場合には下記の検査を行う。
3.酵素診断:皮膚線維芽細胞、末梢血リンパ球、筋組織などを用いた酵素活性測定を行う。
4.遺伝子診断:CPT2遺伝子(1p32.3に局在)の変異解析を行う。
- 注1:
- 筋型CPT2欠損症では、血中カルニチン値が正常を示すものもあるので、必要に応じて再検査やアシルカルニチン分析などを行う。
- 注2:
- 濾紙血での評価は困難なこともあるため、再検時は血清でのアシルカルニチン分析を行うことが望ましい(濾紙血で診断できなくとも血清で容易に診断できることもある)。
当該事業における対象基準
疾患名に該当する場合
- 版
- :バージョン1.0
- 更新日
- :2014年10月6日
- 文責
- :日本先天代謝異常学会