診断方法
臨床所見、化学診断、および遺伝子解析に基づいて行う。
- 臨床診断: 基本的に小児期は無症状で、20歳代からの関節炎、30歳代の組織の色素沈着、40歳代での大動脈拡張、大動脈弁や僧帽弁の閉鎖不全症などの臨床症状から本疾患が疑われる。
- 化学診断: 化学診断には、尿中HGAをガスクロマトグラフィー質量分析機により定量する。HGAが大量排出する疾患は本症しか知れていないため、尿中HGAの定量で診断を確定することが可能となる。
- 遺伝子診断: 遺伝子診断は、基本的にはHGD遺伝子のエクソン・シークエンスによる。スロバキア系民族では本症の発生頻度が、19,000人に1人と高く、4種類のHGD遺伝子の創始者変異が同定されている。他の民族でも、スロバキア民族の創始者変異とは異なる6種類のHGD遺伝子変異が高頻度変異として同定されており遺伝子診断の助けになる。
当該事業における対象基準
疾患名に該当する場合
- 版
- :バージョン1.0
- 更新日
- :2014年10月6日
- 文責
- :日本先天代謝異常学会