診断の手引き
- 先天性代謝異常
- 大分類: アミノ酸代謝異常症
- 先天性代謝異常
- 大分類: アミノ酸代謝異常症
18高オルニチン血症
こうおるにちんけっしょう
Hyperornithinemia
18高オルニチン血症
こうおるにちんけっしょう
Hyperornithinemia
- 告示
番号:7
疾病名:高オルニチン血症
- 告示
番号:7
疾病名:高オルニチン血症
診断方法
1. HHH症候群
- 下記の臨床症状・検査所見から疑う。
間歇的な高アンモニア血症が特徴で、嘔吐、意識障害、昏睡に至る。精神運動発達遅滞やてんかんの合併もまれではない。幼少期より高蛋白食を嫌う傾向がある。成人例では発作時に失調やアテトーゼを呈し、知的障害を認めることが多い。
- 確定診断
生化学的検査としてはアミノ酸分析が有用である。3つの徴候(高オルニチン血症、食後の高アンモニア血症、ホモシトルリン尿症)がそろえば、診断できる。高オルニチン血症より他の尿素回路異常症と、また高アンモニア血症とホモシトルリン尿症より次項のOAT欠損と鑑別される。遺伝子検査も有用である。
2. 脳回転状脈絡膜網膜萎縮症
- 下記の臨床症状・検査所見から疑う。
初発症状は視力低下であり幼少時よりみられ、その後夜盲、視野狭窄が出現する。緩徐に視力障害が進行し、通常45~65歳で失明に至る。高オルニチン血症が特徴であり、患者では400~1400μMと著増している。眼底変化はまず中間周辺部に小円形の萎縮巣が出現し、次第に拡大融合し脳回転を思わせる特徴的な眼底像を示す。本症患者の一部(10%以下)に大量のビタミンB6投与により血中オルニチン濃度が低下するビタミンB6反応性の症例が存在し、軽症の経過をとることが知られている。
- 確定診断
上記眼症状より疑い、血中アミノ酸分析で高オルニチン血症を認めれば診断できる。OAT酵素活性は培養線維芽細胞、フィトヘマグルチニンで処理したリンパ芽球を用いて測定可能である。遺伝子診断も有用である。
当該事業における対象基準
- 版
- :バージョン1.0
- 更新日
- :2014年10月6日
- 文責
- :日本先天代謝異常学会
診断方法
1. HHH症候群
- 下記の臨床症状・検査所見から疑う。
間歇的な高アンモニア血症が特徴で、嘔吐、意識障害、昏睡に至る。精神運動発達遅滞やてんかんの合併もまれではない。幼少期より高蛋白食を嫌う傾向がある。成人例では発作時に失調やアテトーゼを呈し、知的障害を認めることが多い。
- 確定診断
生化学的検査としてはアミノ酸分析が有用である。3つの徴候(高オルニチン血症、食後の高アンモニア血症、ホモシトルリン尿症)がそろえば、診断できる。高オルニチン血症より他の尿素回路異常症と、また高アンモニア血症とホモシトルリン尿症より次項のOAT欠損と鑑別される。遺伝子検査も有用である。
2. 脳回転状脈絡膜網膜萎縮症
- 下記の臨床症状・検査所見から疑う。
初発症状は視力低下であり幼少時よりみられ、その後夜盲、視野狭窄が出現する。緩徐に視力障害が進行し、通常45~65歳で失明に至る。高オルニチン血症が特徴であり、患者では400~1400μMと著増している。眼底変化はまず中間周辺部に小円形の萎縮巣が出現し、次第に拡大融合し脳回転を思わせる特徴的な眼底像を示す。本症患者の一部(10%以下)に大量のビタミンB6投与により血中オルニチン濃度が低下するビタミンB6反応性の症例が存在し、軽症の経過をとることが知られている。
- 確定診断
上記眼症状より疑い、血中アミノ酸分析で高オルニチン血症を認めれば診断できる。OAT酵素活性は培養線維芽細胞、フィトヘマグルチニンで処理したリンパ芽球を用いて測定可能である。遺伝子診断も有用である。
当該事業における対象基準
- 版
- :バージョン1.0
- 更新日
- :2014年10月6日
- 文責
- :日本先天代謝異常学会