診断方法
以下にてFMFの診断を行う
- 臨床所見
- ①
- 必須項目:12時間から72時間続く38度以上の発熱を3回以上繰り返す。発熱時には、CRPや血清アミロイドA(SAA)などの炎症検査所見の著明な上昇を認める。発作間歇期にはこれらが消失する。
- ①
- 補助項
- 発熱時の随伴症状として、以下のいずれかを認める
- 非限局性の腹膜炎による腹痛
- 胸膜炎による胸背部痛
- 関節炎
- 心膜炎
- 精巣漿膜炎
- 髄膜炎による頭痛
- コルヒチンの予防内服によって発作が消失あるいは軽減する
- MEFV遺伝子解析
- 1)
- 臨床所見で必須項目と、補助項目のいずれか1項目以上を認める場合に、臨床的にFMF典型例と診断する。
- 2)
- 繰り返す発熱のみ、あるいは補助項目のどれか1項目以上を有するなど、非典型的症状を示す症例については、MEFV遺伝子の解析を行い、以下の場合にFMFあるいはFMF非典型例と診断する
- a)
- Exon 10の変異(M694I, M680I, M694V, V726A)(ヘテロの変異を含む)を認めた場合には、FMFと診断する。
- b)
- Exon 10以外の変異(E84K, E148Q, L110P-E148Q, P369S-R408Q, R202Q, G304R, S503C)(ヘテロの変異を含む)を認め、コルヒチンの診断的投与で反応があった場合には、FMF非典型例とする
- c)
- 変異がないが、コルヒチンの診断的投与で反応があった場合には、FMF非典型例とする
当該事業における対象基準
治療で非ステロイド系抗炎症薬、ステロイド薬、免疫調整薬、免疫抑制薬、抗凝固療法、γグロブリン製剤、強心利尿薬、理学作業療法、生物学的製剤又は血漿交換療法のうち一つ以上を用いている場合
- 版
- :バージョン1.0
- 更新日
- :2014年10月6日
- 文責
- :日本小児リウマチ学会