診断方法
下記を証明することにより診断する。
- 低血糖症状が認められること
- 高インスリン血症または血糖値によらないインスリンの自律性の不適合分泌が認められること
- 膵(まれに膵外)腫瘍が確認されること
- 絶食試験、低血糖時グルカゴン試験により疑われ、画像診断により確認される。
- 血糖<45 mg/dLの際のIRI>6μU/mL, グルカゴン負荷による血糖上昇>25 mg/dLが基準である。
- 空腹時血糖(BS;mg/dl)と血中インスリン濃度(IRI:immunoreactive insulin;μU/mL)から算出される
- プロインスリンは正常では20%以下であるが、インスリノーマではIRIが高値を示さずに特異的にプロインスリンの比率が高い症例もある。
- 通常C-ペプチドは0.6 ng/ml以上となる。
- 局在診断のため、US、CT、MRI、EUS(超音波内視鏡) 検査が有用である。
- 画像検査で局在が確定診断できない場合に、セクレチンまたはカルシウム溶液を用いる SASI (ASVS)テストが有用である。
- MEN1 の合併の有無を診断するために、補正血清カルシウム濃度測定とインタクト PTH 測定が有用である。
参考文献
- 膵・消化管神経内分泌腫瘍(NET) 診療ガイドライン 膵・消化管神経内分泌腫瘍(NET)診療ガイドライン作成委員会
当該事業における対象基準
治療で補充療法、機能抑制療法その他の薬物療法又は胃瘻、持続経鼻栄養等の栄養療法のいずれか一つ以上を行っている場合
- 版
- :バージョン1.0
- 更新日
- :2014年10月6日
- 文責
- :日本小児内分泌学会