診断方法
臨床症状
- 高血圧(註1)
- 体重増加不良(註2)
- 多飲・多尿
検査所見
- 低レニン血症
- 低アルドステロン血症
- 低K血症.
- 代謝性アルカローシス
- 尿(あるいは血漿)中コルチゾール/コーチゾン代謝産物比(tetrahydrocortisol(THF)+alloTHF/tetrahydrocortison(THE))の増加(註3)
参考検査所見
画像診断で腎石灰化症の所見
遺伝子診断
11βHSDtype2 遺伝子(HSD11B2)の異常
除外項目
- 偽性高アルドステロン血症
- Liddle症候群
診断基準
除外項目を除外した上で、低レニンーアルドステロン症を伴う高血圧を認め、特有の検査所見を認めれば疑われる。特に尿(あるいは血漿)中コルチゾール/コーチゾン代謝産物比(THF + alloTHF/THE)の増加は、診断可能である。
また遺伝子異常が同定できれば、診断確実である。
- 註1.
- 高血圧は通常高度で10歳未満で脳卒中にいたることもある。ストレス下に誘発される潜在的な高血圧のこともある。
- 註2.
- 出生時低体重(子宮内発育遅延)もありうる。
- 註3.
- 通常、比は10-100倍程度となり、診断のための非常に有力な根拠となる。
当該事業における対象基準
治療で補充療法、機能抑制療法その他薬物療法のいずれか1つ以上を行っている場合
- 版
- :バージョン1.0
- 更新日
- :2014年10月6日
- 文責
- :日本小児内分泌学会