診断方法
【臨床所見】
動悸、失神をおこす。WPW症候群では心房細動を合併し、突然死する例も報告されている。
【心電図】
WPW症候群は
1.Δ波
2.PQ時間短縮
3.QRS幅の延長
を認める。
頻拍中は房室結節を順伝導、副伝導路を逆伝導する(房室回帰頻拍)ため、
1.QRS幅が正常で、Δ波は認めない
2.QRSの直後に逆伝導のP波を認める
のが特徴である。
安静時心電図でWPW症候群のΔ波を認めない例で、逆伝導のみの副伝導路による頻拍(房室回帰頻拍)を認めることがあり、これを潜在性WPW症候群と呼ぶ。
また、頻拍中に脚ブロックを合併することがあり、この場合は、
脚ブロックによる幅広いQRSの頻拍となる。
稀に副伝導路を順伝導、房室結節を逆伝導する上室頻拍を認めることがあり、この場合の頻拍の特徴は、
1.頻拍中にΔ波様の波形の幅広いQRSの頻拍を認める
2.多くの場合P波ははっきりしない
ので、心室頻拍との鑑別が困難である。
【診断】
心電図、ホルター心電図
当該事業における対象基準
治療で強心薬、利尿薬、抗不整脈薬、抗血小板薬、抗凝固薬、末梢血管拡張薬、β遮断薬又は肺血管拡張薬のいずれかが投与されている場合
- 版
- :バージョン1.0
- 更新日
- :2014年10月6日
- 文責
- :日本小児循環器学会