診断方法
急速進行性糸球体腎炎の診断については、2002年に厚生労働省の分科会より発表された診療指針が頻用されている(表1)。この診療指針は2010年に改訂され、早期発見のための診断指針が改訂されている(表2)。
顕微鏡的多発血管炎の診断指針は表3に示す(膠原病:「細分類10:顕微鏡的多発血管炎」も参照)。
小児の急速進行性性糸球体腎炎や顕微鏡的多発血管炎の診断指針はないため、現時点ではこれらの基準を用いる。
表1. 急速進行性腎炎症候群確定診断指針(参考文献1)

表2. 急速進行性腎炎症候群早期発見のための診断指針(参考文献2、3、表1より改変)

表3. 顕微鏡的多発血管炎の診断基準

参考文献
- 急速進行性糸球体腎炎診療指針作成合同委員会.急速進行性腎炎症候群の診療指針.日腎会誌 2002;44:55-82.
- 厚生労働省特定疾患「進行性腎障害」急速進行性腎炎分科会. 急速進行性腎炎症候群の診療指針 第2版. 厚生労働省特定疾患進行性腎障害に関する調査研究班報告. 日腎会誌 2011;53:509-555.
- 日本腎臓学会 編. CKD診療ガイドライン2013. 東京医学社, 東京, 2013.
当該事業における対象基準
病理診断で診断が確定し、治療でステロイド薬、免疫抑制薬、生物学的製剤、抗凝固薬、抗血小板薬、アルブミン製剤若しくは降圧薬のうち一つ以上を用いる場合
- 版
- :バージョン1.1
- 更新日
- :2015年5月23日
- 文責
- :日本小児腎臓病学会