診断方法
ネフローゼの診断は「大分類1:ネフローゼ症候群」の診断に準ずる。
ステロイド抵抗例,腎機能障害,高度血尿,高血圧を伴う場合など,微小変化型ネフローゼ症候群以外の疾患が疑われる症例では,腎生検にて病理組織診断を行う。
ネフローゼ症候群を呈する疾患のうち、細分類 1 ~ 5 に該当するものを除外する。
また、慢性糸球体腎炎に伴う二次性ネフローゼ症候群のうち、「大分類2:慢性糸球体腎炎」に起因するものを除く。
表1.「大分類1:ネフローゼ症候群」の診断方法

表2. ネフローゼ症候群の原疾患

当該事業における対象基準
次の①から⑤のいずれかに該当する場合
①「先天性ネフローゼ症候群」の場合
②「半年間で3回以上再発」した場合又は「1年間に4回再発」した場合
③治療で免疫抑制薬又は生物学的製剤を用いる場合
④ステロイド抵抗性であり、4週間のステロイド治療を行った後も、尿中蛋白質 100mg/dL、又は尿中蛋白質1g/日以上で、かつ血清アルブミン 3.0g/dL未満の状態である場合
⑤腎移植を行った場合
※なお、継続症例と再発症例については、腎生検により詳細な診断を行い、巣状分節性糸球体硬化症、膜性腎症、IgA腎症等の病型を区別すること
註.
「半年以内に3回以上の再発を認めた場合又は1年以内に4回以上再発」した場合に医療費助成の対象となるが、
その場合であっても「半年間で3回以上再発」した場合における1回目及び2回目の再発、及び、
「1年間に4回以上再発」した場合における3回目までの再発の治療に要した費用は医療費助成の対象とはならない。
- 版
- :バージョン1.1
- 更新日
- :2015年5月23日
- 文責
- :日本小児腎臓病学会