異型奇形腫瘍／ラブドイド腫瘍（非定型奇形腫様ラブドイド腫瘍）

症状

テント上下に発生するが、テント下（後頭蓋窩）の発生頻度が高い。その際には、小脳、脳幹の症状をきたしやすく、非交通性の水頭症を合併すれば頭蓋内圧亢進症状をきたす。テント上に発生すれば、脳の局所症状を呈し、増大すれば頭蓋内圧亢進症状を呈する。

検査

1. 画像検査所見として、腫瘍の嚢胞や出血の所見を呈し、不均一な増強効果を示す。しばしば播種病変を認める。
2. 病理組織学的検査では、ラブドイド細胞の出現に加え、未熟な神経上皮性細胞の増生、上皮性・間葉系・グリア系・神経細胞系など多彩な分化を示し、免疫染色で腫瘍細胞のINI-1遺伝子の不活化を特徴とする。

診断

原則として、病理組織学的検査により診断する。生検が困難などの理由で行わない場合、症状と画像検査から診断する場合がある。

頭蓋内及び脊柱管内が原発であり、脳（脊髄）腫瘍であることを確認した場合。病理診断が困難である場合であっても対象とする。治療終了後から５年を経過した場合は対象としないが、再発等が認められた場合は、再度対象とする。