診断方法
主症状
発生部位の障害による症状として、
- 視覚路、視床下部:視覚障害、眼振、眼球突出、内分泌症状、頭蓋内圧亢進症状、など
- 小脳、脳幹:小脳症状、脳幹症状、頭蓋内圧亢進症状、など
- 大脳:けいれん、麻痺、頭蓋内圧亢進症状、など
- 脊髄:麻痺などの脊髄症状
検査所見
- 画像診断では、脳や脊髄の実質内もしくは視神経・視交叉部など視覚路に腫瘍を認め、その局在や大きさは神経症状や神経学的所見に合致する。小脳では嚢胞を伴いやすく、造影効果を強く受ける壁在結節を伴いやすい。
- 病理組織学的検査では二相性組織像が特徴で、毛髪様の細長い突起を伸ばす細胞が束をなして増生する充実性部分と、短い突起を持つ細胞が水腫様の背景の中でまばらに増生する微小嚢胞性部分とが交代性に出現する。
その他の徴候
- レックリングハウゼン病(神経線維腫症Ⅰ型)に伴うことがある
診断
原則として、病理組織学的検査により診断する。症状と画像所見が典型的であったり、生検が困難であれば、症状と画像所見のみから診断する場合がある。
当該事業における対象基準
頭蓋内及び脊柱管内が原発であり、脳(脊髄)腫瘍であることを確認した場合。病理診断が困難である場合であっても対象とする。治療終了後から5年を経過した場合は対象としないが、再発等が認められた場合は、再度対象とする。
- 版
- :バージョン1.0
- 更新日
- :2014年10月6日
- 文責
- :日本小児血液・がん学会、日本小児神経外科学会