診断方法
- 診断は、生検組織の病理診断により行う。パラフィン切片を用いたHE 染色標本ならびに以下に述べる免疫染色標本を用いて行うことを原則とする。場合により凍結切片における免疫染色所見や電子顕微鏡所見を参考にしてもよい。
- 病理診断はWHO 分類2008 年版[1]に準拠し以下のように定める。
- (1)卵円形の細胞で、核のクロマチンは繊細で、核形状がくびれている、溝がある、折り重なっている等の変形を示すランゲルハンス型組織球が証明できること。
- (2)免疫染色により、上記の組織球でCD1a、あるいはLangerin が陽性になること。
- (3)上記(1)に示すランゲルハンス型組織球が証明できるが、CD1a やLangerin の染色性が悪い場合は、S100 染色陽性所見を診断根拠として採用する。
- (4)電子顕微鏡観察では、Birbeck 顆粒が陽性になることが知られているため、陽性所見が得られた場合は診断根拠としてもよい。
参考文献
- Jaffe R, Weiss LM, Facchetti F. Tumours derived from Langerhans cells. In: Swerdlow SH, Campo E, Harris NL, Jaffe ES, Pileri SA, Stein H, Thiele J, Vardiman JW, editors. WHO Classification of Tumours of Haematopoietic and Lymphoid Tissues. Lyon: IARC Press; 2008. pp. 358–360.
- Histiocyte Society. LCH Evaluation and Treatment Guidelines. http://www.histiocytesociety.org/document.doc?id=290
当該事業における対象基準
組織と部位が明確に診断されている場合。治療終了後から5年を経過した場合は対象としないが、再発等が認められた場合は、再度対象とする。
- 版
- :バージョン1.0
- 更新日
- :2014年10月6日
- 文責
- :日本小児血液・がん学会