診断方法
症状
白血病においては特異的な症状はなく、不特定の症状が長引くことが疾患を疑う契機になる。比較的多い症状は発熱、疼痛(骨痛)、リンパ節腫大、易出血性、倦怠感、頭痛、精巣腫大、などである。
診断
- 骨髄検査で芽球が全有核細胞の25%以上を占める場合を白血病とする。
- 芽球の表面抗原検査により以下の基準を満たしたものを、NK細胞白血病と診断する。但し下記基準では芽球性形質細胞様樹状細胞腫瘍(Blastic plasmacytoid dendritic cell neoplasm, BPDCN)が含まれることとなるため、鑑別と除外が重要である。
- CD2、CD7、CD56またはCD16が陽性 かつ
- CD3陰性
- ただし、他の細分類の診断基準も同時に満たす場合には、混合型白血病として細分類16「1から15までに掲げるもののほかの、白血病」と診断する。
参考となる検査所見など
- 細胞検査 NK細胞白血病の芽球はperforinやgranzyme Bなどを発現していることが多い。
- 骨髄穿刺で検体の採取が困難な場合 白血病の診断時には骨髄の著しい過形成または線維化、壊死を伴うことがあり、骨髄穿刺による検体の十分な採取が困難な場合がある。細分類のための診断は末梢血に芽球が存在する場合は末梢血での代用が可能であるが、白血病の診断は原則として骨髄検査によるため、反復して骨髄検査を行うか、骨髄生検によって診断を行う。
参考文献
WHO分類(2017年版)
当該事業における対象基準
組織と部位が明確に診断されている場合。治療終了後から5年を経過した場合は対象としないが、再発等が認められた場合は、再度対象とする。
- 版
- :バージョン1.1
- 更新日
- :2015年6月23日
- 文責
- :日本小児血液・がん学会