1. 染色体又は遺伝子に変化を伴う症候群
  2. 大分類: 染色体又は遺伝子に変化を伴う症候群
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コルネリア・デランゲ(Cornelia de Lange)症候群

こるねりあ・でらんげしょうこうぐん

Cornelia de Lange syndrome

告示

番号:16

疾病名:コルネリア・デランゲ症候群

患者数

推定頻度から算出した推計罹患者は約 4,000人

概要

特徴的な顔貌(濃い眉毛、両側眉癒合、長くカールした睫毛、上向きの鼻孔、薄い上口唇、長い人中など)を主徴とする先天異常症候群。

原因の解明

約半数の症例に5番染色体短腕(5p13)に存在するNIPBL遺伝子の変異を認める。一部の症例はX染色体上SMC1の変異により発症する。その他、RAD21,SCC1,SMC3遺伝子にも変異を認める場合がある。

主な症状

成長発達:哺乳困難。哺乳力の微弱や口腔筋の協調障害だけでなく、しばしば胃食道逆流(GER)に起因。 難聴:両側性感音難聴が多い。 側弯、成長障害、貧血、行動異常、先天性心疾患、心内膜炎、呼吸器感染、口蓋裂、屈折異常、停留精巣、先天性腎疾患(尿路感染症を繰り返すとき)

主な合併症

難聴:滲出性中耳炎による伝音性難聴

主な治療法

本質的な治療法はない。種々の合併症に対する対症療法。 難聴に対しては、早期に聴覚スクリーニング・補聴器の早期使用を考慮し、コミュニケーションを補うため、早期からサイン言語や身振り・手振りを取り入れる。

研究班

.『今日の小児治療指針 第15版』 医学書院. 2012
:バージョン1.0
更新日
:2014年10月1日