概要・定義
有機酸代謝異常症は、アミノ酸の分解の過程で、アミノ基が外れた後の分解に関わる酵素の遺伝的な異常をその原因とするものである。有機酸が体内に貯留し、様々な障害をきたす。代表的な疾患として、先天性代謝異常に属する疾患の一覧にある23〜38の疾患が挙げられる。しかし、それら以外にも非常に稀ではあるが、酵素や補酵素の遺伝的な異常によって血中、尿中の特定の有機酸が上昇する疾患が存在する。
疫学
先天性代謝異常に属する疾患の一覧にある23〜38の疾患以外のものは稀である。
症状
症状は一定しない。意識障害、けいれん、発達の遅れ、成長障害、肝障害、皮膚病変などの診断目的で尿中有機酸分析を行い、診断がついた例もあるが、無症状で発見される例もある。
診断
『診断の手引き』参照
治療
異常をきたす有機酸代謝酵素の種類によって異なる。
予後
予後は一定しない。
参考文献
- 版
- :バージョン2.0
- 更新日
- :2015年5月25日
- 文責
- :日本先天代謝異常学会