1. 内分泌疾患
  2. 大分類: 甲状腺機能低下症
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21及び22に掲げるもののほか、後天性甲状腺機能低下症

そのた、こうてんせいこうじょうせんきのうていかしょう

Other acquired hypothyroidism

告示

番号:27

疾病名:25及び26に掲げるもののほか、後天性甲状腺機能低下症

疾患概念

原発性甲状腺機能低下症と中枢性甲状腺機能低下症に大別される。
原発性甲状腺機能低下症の原因には、後天性非自己免疫性甲状腺機能低下症が考えられる。

表. 後天性甲状腺機能低下症の原因
表. 後天性甲状腺機能低下症の原因
131I による内照射療法後2週間以内に起こる、甲状腺の急性~亜急性炎症を放射線性甲状腺炎という。
Hodgkin 病などの治療目的に頸部に外照射が行われた数ヶ月後に一過性破壊性甲状腺炎をきたすことがある。
131I による内照射後、年3%の割合で甲状腺機能低下となり、10年後には約40%、20 年後には約60%が晩期性機能低下症となる。
頭頸部癌、白血病などで放射線照射を受けた小児の30%で中枢性甲状腺機能低下症を、7%で原発性/中枢性の混合型甲状腺機能低下症をきたす2

疫学

病因

放射線性甲状腺炎は甲状腺組織破壊に伴う非特異的炎症と甲状腺ホルモン漏出による甲状腺中毒状態からなる。
放射線治療後すぐに破壊されなかった細胞の中に、放射線により染色体に障害を受けて将来の分裂増加が阻害されるものが存在し、長期間の後に甲状腺の予備能が徐々に低下し晩発性機能低下症となる。

臨床症状

放射線性甲状腺炎は放射線治療後2週間以内に頸部の自発痛、圧痛、咽頭痛、嚥下痛により特徴づけられる。
晩発性機能低下症では放射線照射により萎縮甲状腺となる。
放射線治療後、定期的に甲状腺機能を検査していれば顕在性機能低下症の出現が見逃されることはない。病歴聴取が重要である。
放射線被爆と自己免疫性甲状腺炎との明らかな関連を示唆する結果は得られていない。

診断

治療

LT4補充療法を行う。

予後

原疾患に依存する。

成人期以降の注意点

原因により予後は異なる。補充療法継続の妥当性を常に評価する。潜在性甲状腺機能低下症は不妊、周産期合併症の増大につながるのできめの細かい管理が必要となる。

参考文献

  1. Martino E et al.: Central hypothyroidism. In: Braverman LE, Utiger RD(eds), Werner & Ingbar’s the thyroid: a fundamental and clinical text. 8th ed,Lippincott Williams & Wilkins, Philadelphia, 762-773, 2000
  2. Singer PA.: Primary hypothyroidism due to other causes. In: BravermanLE, Utiger RD (eds), Werner & Ingbar’s the thyroid: a fundamental and clinical text. 8th ed, Lippincott Williams & Wilkins, Philadelphia, 755-761, 2000
:バージョン1.0
更新日
:2014年10月1日
文責
:日本小児内分泌学会