1. 悪性新生物
  2. 大分類: 固形腫瘍(中枢神経系腫瘍を除く。)
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悪性骨巨細胞腫

あくせいこつきょさいぼうしゅ

Malignancy in giant cell tumour of bone

告示

番号:3

疾病名:悪性骨巨細胞腫

疾患概念

骨巨細胞腫(giant cell tumor of bone:GCT of bone)は類円形の単核腫瘍細胞と散在する大型の破骨細胞様巨細胞からなる腫瘍と定義される.まれに骨巨細胞腫内に高悪性度肉腫が併存したり(一次性),以前典型的な骨巨細胞腫が存在した部位に高悪性度肉腫が発生する(二次性)ことがあり,悪性骨巨細胞腫と呼ばれる.悪性骨巨細胞腫の大部分は二次性であり,その多くは放射線治療後に発生したものである.2013年版のWHO分類では両者は“Malignancy in GCT”と総称され、以来、最新のWHO分類(2019年版)に至るまでその呼称が用いられている[1]

疫学

骨巨細胞腫は,2019年版のWHO分類では 良性と悪性の中間に位置する“Intermediate(locally aggressive,rarely metastasizing)”に分類されている.平成29年度の全国骨腫瘍登録一覧表では登録数は172例であり,良性骨腫瘍の11%である[2].悪性骨巨細胞腫の頻度は極めてまれであり,骨巨細胞腫の1%程度である.
平成29年度の全国骨腫瘍登録一覧表では登録数は4例のみである.
骨巨細胞腫の好発年齢は20~40歳で,悪性骨巨細胞腫はこれより10歳ほど高い.好発部位は骨巨細胞腫と同様で大腿骨遠位,脛骨近位である.

病因

病因は不明である.

臨床症状

局所の疼痛や腫脹で発症するが,その他に特異的な症状はない.
血液検査では特に異常は認めない.

診断

画像所見は非特異的であり、原則として病理組織検査にて診断する。

治療

治療は高悪性度肉腫に準じて,広範切除と補助化学療法を組み合わせた集学的治療を行うことが多いが,非常にまれな疾患であるため,確立された標準治療はない.

予後

広範切除と補助化学療法を組み合わせた集学的治療を行った場合,5年生存率は50%と報告されている.

成人期以降の注意点

切除部位に応じた運動機能障害、化学療法症例はその晩期合併症(成長障害、各種臓器障害、内分泌障害、不妊など)、放射線照射による晩期合併症、2次がん

参考文献

  1. WHO Classification of Tumours Editorial Board eds. World Health Organization classification of soft tissue and bone tumours. 5th ed. Lyon: IARC Press, 2020.
  2. 日本整形外科学会 骨・軟部腫瘍委員会/国立がん研究センター(編). 全国骨腫瘍登録一覧表, 2017
:バージョン1.0
更新日
:2014年10月1日
文責
:日本小児血液・がん学会