診断基準
広義の点状軟骨異形成症の診断基準
点状軟骨異形成症は症状が多彩であり幼児期までの点状軟骨の存在のみが共通項であるため、
診断基準として広義の点状軟骨異形成として用いる。
点状軟骨石灰化像は幼児期に消失するため、成長終了後に診断されることは否定的であり、
遺伝子診断、および個々の疾患の臨床所見、血液学的所見がそろうもののみが診断されうる。
A.症状
- 鼻根部平坦と短い鼻
- 低身長
- 短い四肢
- 四肢骨の変形
B.検査所見
乳幼児期の骨、軟部の点状石灰化像点状石灰化
C.遺伝学的検査等
なし
D.鑑別診断
除外診断:
- 近位肢型点状軟骨異形成症はペルオキシソーム病であり除外
以下の疾患を鑑別
- 骨形成不全症
- 軟骨無形成症
E-1.確実例
BがありAのうち3項目以上を満たしDの鑑別すべき疾患を除外したもの
E-2.疑い例
BがありAのうち2項目以上満たしDの鑑別すべき疾患を除外したもの
Bを認めるもの
当該事業における対象基準
状態の程度
次の1から4のいずれかに該当する場合
- 骨折又は脱臼の症状が続く場合
- 重度の四肢変形、脊柱側弯又は脊髄麻痺のうち一つ以上の症状に対する治療が必要な場合
- 治療で呼吸管理(人工呼吸器、気管切開術後、経鼻エアウェイ等の処置を必要とするものをいう。)又は酸素療法を行う場合
- 血液凝固異常に対する治療を行う場合
- 版
- :バージョン1.0
- 更新日
- :2017年3月17日
- 文責
- :日本小児整形外科学会