診断の手引き

  1. 染色体又は遺伝子に変化を伴う症候群
  2. 大分類: 染色体又は遺伝子に変化を伴う症候群
40

染色体又は遺伝子異常を伴い特徴的な形態的異常の組み合わせを呈する症候群(厚生労働省健康・生活衛生局長の定めるものに限る。)

告示

番号:25

疾病名:染色体又は遺伝子異常を伴い特徴的な形態的異常の組み合わせを呈する症候群(厚生労働省健康・生活衛生局長の定めるものに限る。)

診断基準

コーエン症候群は筋緊張低下、精神運動発達遅滞、知的障害、特異顔貌、体幹部肥満、脈絡網膜ジストロフィーなどの眼異常、間欠的好中球減少症を主要症状とする先天異常症候群である。知的障害の児で眼科異常や好中球減少を認めた場合、本症候群を鑑別する。VPS13B 遺伝子解析で変異が同定されれば、確定診断となる。

症候性肥満を呈する先天異常症候群としてPrader-Willi症候群、Bardet-Biedl症候群、Alstrom症候群などを鑑別する。1p36欠失症候群も肥満の例があり、臨床的に類似の所見を呈することがある。

参考文献

  1. 倉石 佳織, 北村 千章, 西條 竜也 Cohen症候群の特徴を踏まえたヘルスケアモデル構築のための文献レビュー 日本遺伝看護学会誌19;66-75、2021
  2. 岡本伸彦【免疫症候群(第2版)-その他の免疫疾患を含めて-】原発性免疫不全症候群 先天性食細胞機能不全症及び欠損症 先天性好中球減少症 Cohen症候群(解説/特集) 日本臨床別冊免疫症候群III :597-599, 2016

対象の基準(疾病の状態の程度)

基準(ア)、基準(イ)、基準(ウ)又は基準(エ)を満たす場合
基準(ア)
症状として、けいれん発作、意識障害、体温調節異常、骨折又は脱臼のうち一つ以上続く場合であること。
基準(イ)
治療で強心薬、利尿薬、抗不整脈薬、抗血小板薬、抗凝固薬、末梢血管拡張薬又はβ遮断薬のうち一つ以上が投与されている場合であること。
基準(ウ)
治療で呼吸管理(人工呼吸器、気管切開術後、経鼻エアウェイ等の処置を必要とするものをいう。)、酸素療法又は胃管、胃瘻、中心静脈栄養等による栄養のうち一つ以上を行う場合であること。
基準(エ)
腫瘍を合併し、組織と部位が明確に診断されている場合であること。ただし、治療から5年を経過した場合は対象としないが、再発などが認められた場合は、再度対象とする。
:第1版
更新日
:2021年11月1日
文責
:日本小児遺伝学会